なぜオルフェオンに魅了されるのか?ディプティック最高傑作の真価

なぜオルフェオンに魅了されるのか?ディプティック最高傑作の真価とはどのようなものなのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

このフレグランスの誕生を紐解くには、ブランドの創業期へと時計の針を巻き戻す必要がある。ディプティック(Diptyque)の創業者の一人である画家イヴ・クエロン(Yves Coueslant)らが、パリのサン=ジェルマン大通り34番地に最初のブティックを構えた当時、そのすぐ隣には「オルフェオン(Orphéon)」という名のナイトバーが営業していた。

そこは単なる酒場ではなかった。夜遅くまでジャズが鳴り響き、哲学者、作家、画家、演劇人たちが集っては新しい時代のアートを熱狂的に議論するサロンだった。創業者たちは毎日のようにそのバーに通い、インスピレーションを吸収し、友情を育んだ。やがてバーが閉店を迎えた際、彼らはそのスペースを買い取り、店舗を拡張した。オルフェオンは、ブランドの肉体の一部となって今も生き続けている。

2021年、創業60周年を記念して発表された「オルフェオン オードパルファン(Orphéon Eau de Parfum)」は、かつてその空間を満たしていた活気、木製の家具、カクテルの氷、立ち上る煙の余韻を、香りのポートレイトとして再現するという途方もない試みから生まれたのである。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest