柱だけの1階が街を変える?ピロティの耐震性と土地活用のリアル
柱だけの1階が街を変える?ピロティの耐震性と土地活用のリアルについての真相をお届けします。
だが、優れた利便性と美しいデザインの裏には、無視できない構造的なリスクが潜んでいる。1階に壁がほとんど存在しないピロティ構造は、建物の「硬さ」のバランスが上下階で大きく崩れやすい。巨大地震の強烈な横揺れを受けた際、壁の多い上層階は変形しにくいが、そのしわ寄せとして1階の柱に壊滅的な負荷が集中する。その結果、柱がバキバキに折れて押し潰され、建物の1階部分が一瞬で潰れる「ピロティ破壊」を引き起こす。
日本建築学会による過去の震災調査でも、この脆さは深刻な課題として報告されてきた。1995年の阪神・淡路大震災や2016年の熊本地震では、旧基準で建てられたピロティ形式のマンションや店舗併用住宅が相次いで全半壊した。耐震性の真実を解き明かすなら、適切な構造計算や補強がなされていないピロティは、極めて危険な賭けになり得るという事実に突き当たる。