ニモの正体と裏設定を暴く!映画を10倍楽しむキャラ徹底解剖
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ピクサーの制作陣は本作のプリプロダクション(準備期間)において、海洋生物学者への徹底的なヒアリングとオーストラリア現地でのダイビング調査を敢行しました。画面に登場する生き物たちは、デフォルメされながらも驚くほど正確な分類学的特徴を備えています。まずは物語を牽引する主要キャラクターたちの生物学的ルーツを整理します。
主人公ニモと父マーリンのモデルとなったカクレクマノミは、体長8センチ前後の小さな魚です。彼らが猛毒の触手を持つハタゴイソギンチャクと共生し、体表の粘液によって刺胞毒から身を守っている描写は、自然界の姿そのものです。一方、相棒となるドリーのモデル・ナンヨウハギは、水族館でもひときわ目を引く鮮烈な色彩を持ちますが、幼魚期から成魚期にかけて体色パターンが変化する特徴を持っています。
シドニーの手術室にある水槽を支配する「タンク・ギャング」のリーダー・ギルは、熱帯魚ファンの間でも飼育難易度S級とされるツノダシです。水質の変化に極めて敏感で、人工飼料に餌付きにくく、閉ざされた水槽の中では命を落としやすいツノダシを脱出作戦の首謀者に据えた脚本は、水族鑑賞文化の功罪を知り尽くしたピクサーならではの配慮といえます。
タンク・ギャングの仲間たちも、ハリセンボンのブロート、キイロハギのバブルス、ヒトデのピーチ、ロイヤル・グランマのガーグル、エビ(アカシマシラヒゲエビ)のジャックなど、サンゴ礁水槽におけるクリーナー機能や縄張り争いを意識した絶妙なキャスティングとなっています。