だしの素とほんだしの決定的な違いとは?プロが明かす使い分けと黄金比
だしの素とほんだしの決定的な違いとは?プロが明かす使い分けと黄金比の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
食品売り場の調味料コーナーで最も混同されやすいのが、だしの素とほんだしの違いです。結論から整理すると、「だしの素」は魚介や昆布のエキスに調味成分を加えた和風だしの素全般を指す一般名詞(または株式会社シマヤの代表的商品名)であり、「ほんだし」は味の素株式会社が1970年から販売している単一ブランドの名称です。
歴史的な背景を紐解くと、1964年に山口県のシマヤ(旧・島谷商店)が業界に先駆けて「シマヤだしの素」を発売し、家庭用粉末だしの先駆けとなりました。その6年後の1970年、味の素が独自のかつお節ブレンド技術とイノシン酸研究を結集して市場に投入したのが「ほんだし®」です。この2大巨頭の存在により、東日本では「ほんだし」、西日本では「だしの素」が広く浸透し、日常会話で同義語のように使われる現象が定着しました。
広義のだしの素と和風だしの違いについて触れると、「和風だし」はかつお節、昆布、煮干し、椎茸などから抽出した出汁そのもの、あるいはそれらをベースにした顆粒・液体調味料すべての総称です。そのカテゴリーの中に、粉末・顆粒状の「だしの素」や「ほんだし」、液体の「白だし」や「めんつゆ」が位置づけられています。
風味設計にも明確な個性があります。「ほんだし」は焙乾の異なる3種のかつお節をブレンドし、フタを開けた瞬間に立ち上る力強い燻香とシャープなイノシン酸のうま味が特徴です。一方の「シマヤだしの素」は、かつお節粉末に昆布エキスをバランスよく配合し、甘みと丸みを帯びた素朴で親しみやすい味わいに仕上がっています。