米津玄師『かいじゅうずかん』徹底解剖!復刻版の違いと現在相場
米津玄師『かいじゅうずかん』徹底解剖!復刻版の違いと現在相場の主要なニュースを専門的かつ分かりやすくまとめました。全体像を一目で把握できます。
本作の価値を語る上で欠かせないのが、付録として同梱されたCDの存在です。多くのファンが血眼になって本書を探し求める最大の要因がここにあります。
収録曲は「love」ただ1曲のみという潔さ
CDの収録曲は、書き下ろし新曲「love」の1曲のみ。カップリングやインストゥルメンタルは一切含まれていません。アコースティックギターの爪弾きと繊細な電子音、そして米津の肉声が重なり合うこの楽曲は、派手なタイアップ曲とは対極に位置する、祈りにも似たプライベートな手触りを持っています。
なぜサブスクリプション配信されないのか?
SpotifyやApple Musicをはじめとする各種ストリーミングサービスが世界標準となった現在も、「love」は配信解禁されておらず、オリジナルアルバムにも未収録のままです。これについて音楽ジャーナリズムの視点から分析すると、単なる出し惜しみではなく「作品体験の不可分性」に対する作家のこだわりが浮かび上がります。
当時のインタビューにおいて、米津は「かいじゅうたちを産み落とした先にある感情」としてこの楽曲を位置づけていました。異形の怪獣たちが跋扈する書物を手に取り、その手触りや視覚的イメージを浴びた後で初めて響く音像。フィジカル(実物)のパッケージを開封し、トレイにCDをセットして聴くという一連の儀礼的体験そのものが、1つの総合芸術として意図されているのです。