肝付兼太の死去から10年|死因と盟友へ叫んだ涙の弔辞の真相
肝付兼太の死去から10年|死因と盟友へ叫んだ涙の弔辞の真相に関する注目トピックを分かりやすく解説します。関心のある方は必見です。
肝付兼太さんのもう一つの偉大な功績は、主宰を務めた「劇団21世紀FOX」における後進の育成です。1983年に設立された同劇団からは、後に『名探偵コナン』の工藤新一役や『ONE PIECE』のウソップ役としてトップ声優となる山口勝平さんをはじめ、数多くの実力派役者が巣立ちました。
当時の劇団員や現場スタッフの手記、回顧インタビューからは、舞台演出家としての厳格さと、父親のような温かさを併せ持っていた肝付さんの姿が浮かび上がります。稽古場では発声の基礎や立ち居振る舞いに一切の妥協を許さず、「マイクの前だけで芝居をするな、全身で役を生きろ」と指導を徹底していました。
一方で、生活に困窮する若手がいれば自宅に招いて食事を振る舞い、自らのギャランティを削って劇団の運営費に充てるなど、私財を投じて演劇文化を守り抜きました。山口勝平さんは肝付さんの死去に際し、「お父さんであり、師匠であり、道標だった」と深い追悼のコメントを寄せています。単なる声の出演者にとどまらず、芝居の本質を次代へ継承した教育者としての熱量は、現代の声優業界の基盤を形作ったと言っても過言ではありません。