マックのハンバーガー50円はなぜ実現?伝説の価格破壊と終了の真相

マックのハンバーガー50円はなぜ実現?伝説の価格破壊と終了の真相の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

この常軌を逸したディスカウントを指揮したのは、日本マクドナルド創業者である藤田田(ふじた でん)氏です。藤田氏が描いていたのは、単なる投げ売りではなく、計算し尽くされた「ロスリーダー戦略」でした。

ロスリーダーとは、特定の商品を採算度外視の安値で提供して圧倒的な集客を生み出し、利益率の高い他の商品を併売させることでトータルの利益を最大化する商法です。藤田氏は自著や当時の経済特番インタビューにおいて、「ハンバーガーは主食ではなく、大衆の胃袋を掴むチケットである」「バーガーで原価を割っても、粗利益率の高いフライドポテトとコカ・コーラを一緒に買ってもらえれば十分に利益が出る」というロジックを語っていました。

背景にあったのは、1987年に大ヒットを記録した「サンキューセット(390円)」の成功体験です。バブル崩壊後の長引く不況下で消費者の財布の紐が固くなるなか、藤田氏は「デフレだからこそ価格のインパクトで競合を完全に淘汰し、市場シェアを独占する」という覇権主義的な価格戦略を突き進めました。ハンバーガーを50円という極限のフックに設定することで、ファストフードのみならずコンビニのおにぎりや牛丼チェーンから客をごっそり奪い取るシナリオを描いていたのです。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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