ニュウドウカジカは水中だと別人?「世界一醜い」の真相を徹底解説
ニュウドウカジカは水中だと別人?「世界一醜い」の真相を徹底解説について押さえておきたい 事実を厳選して解説いたします。
陸上に水揚げされたニュウドウカジカ(学名:Psychrolutes marcidus)の写真といえば、ぶよぶよとした鼻のような突起と、まるで落駄しているかのような歪んだ口元が印象的だ。しかし、あれは水圧がゼロの地上に晒されたことで、高水圧前提の柔らかい体組織が自重に耐え切れず崩壊した悲痛な状態に過ぎない。100気圧を超える高圧下の海中において、彼らの肉体は均整の取れた流線型を描いている。
実際の水中映像に捉えられたニュウドウカジカは、深海のわずかな水流に身をまかせ、漂うように泳ぐ。浮袋を持たない代わりに、体組織の大部分が水よりわずかに密度の低いゼラチン質で構成されているため、筋肉のエネルギーを消費せずに中層で静止できるのだ。その姿は醜悪どころか、極限の環境に無駄なく調和した過飾なき美しさを漂わせている。