坂本九の妻・柏木由紀子の現在|悲劇を越えた奇跡の70代と夫婦の真実

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幸福の絶頂にあった家族を突如として襲ったのが、1985年8月12日に発生した日本航空123便墜落事故でした。群馬県上野村の御巣鷹の尾根に墜落したこの事故で、搭乗していた坂本九さんは43歳という若さで非業の死を遂げます。当時37歳だった柏木さんは、11歳の長女・大島花子さんと8歳の次女・舞坂ゆき子さんを抱え、突如として深い闇の中に突き落とされました。

過酷を極めた現場での身元確認の際、絶望に打ちひしがれる柏木さんの元へ奇跡的にもたらされたのが、九さんが生前肌身離さず身につけていた結婚指輪(ペアリング)でした。事故の激しい衝撃にもかかわらず、その指輪は変形しながらも損傷を免れ、夫の遺品として柏木さんの手元に戻ってきたのです。柏木さんは自著・手記である『星を見上げて』のなかで、その指輪を握りしめながら「九さんは最後まで私たち家族のことを想い、指輪を守って帰ってきてくれた」と直感したと述懐しています。

遺品となった指輪は、現在も柏木さんの首元でペンダントトップとして肌身離さず身につけられています。悲劇を嘆くだけでなく、「九さんが誇らしく思ってくれるような人生を全うする」という誓いの証として、彼女の生きる背骨となったのです。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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