教科書から消えた「帰化人」の真実|渡来人との違いと日本のルーツ
教科書から消えた「帰化人」の真実|渡来人との違いと日本のルーツに関する深掘り解説を分かりやすく解説いたします。
歴史用語としての「帰化人」を振り返る際、混同しやすいのが現代法における「帰化」の概念です。
現代の日本において「帰化」とは、国籍法第4条に基づき、外国籍を持つ人が法務大臣の許可を得て日本国籍を取得する行政手続きを指します。古代のように「主君に服従する」という意味合いはなく、法的な権利と義務を持つ日本国民としての身分を自らの意思で取得する制度です。
日本国籍の取得には、以下のような一定の法的要件(普通帰化の場合)をクリアする必要があります。
- 居住要件:引き続き5年以上日本に住所を有していること
- 能力要件:18歳以上(成年に達していること)
- 素行要件:素行が善良であること(納税義務の履行や前科・非行の有無など)
- 生計要件:自己または生計を一にする配偶者等の資産・技能によって安定した暮らしができること
- 重国籍防止要件:国籍を有せず、または日本の国籍の取得によってその国籍を失うべきこと
- 憲法遵守要件:日本の政府を暴力で破壊することを企てたり主張したりしないこと
古代の集団移住や朝廷による編戸(戸籍への編入)と、個人の権利として申請・審査が行われる現代の国籍取得制度は、言葉こそ同じ「帰化」を用いていても、その法的根拠や社会的性格がまったく異なる点に留意が必要です。