人の顔が覚えられないのは病気?相貌失認テストと原因・仕事対策

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臨床現場において、「人の顔が覚えられない 発達障害」という相談件数は増加の一途をたどっています。発達障害当事者が顔の認識に難しさを抱える背景には、相貌失認そのものの合併だけでなく、各障害特有の認知特性が大きく影響しています。

自閉スペクトラム症(ASD)の場合、他者と目を合わせるアイコンタクトに対して生理的な強いストレスや恐怖を感じる傾向があります。視線が相手の目元や表情全体に向かず、喉元やネクタイ、あるいは背景に逸れてしまうため、脳に「顔の視覚データ」そのものが十分に取り込まれません。また、全体のバランスよりも細部の局所的な違和感に注意が向く「部分処理優位」の傾向があるため、前髪を数センチ切られただけで別の人物に見えてしまう現象が頻発します。

一方、注意欠如・多動症(ADHD)の場合は、脳内のワーキングメモリ(作業記憶)の脆弱性と多動・散漫性が引き金になります。名刺交換の瞬間に相手のスーツのシワや周囲の雑音、自分が次に何を喋るべきかという雑念に脳のリソースを奪われ、相手の顔を網膜に焼き付けるプロセスが抜け落ちてしまいます。「顔は見たはずなのに、1秒後には消去されている」という現象は、ADHDの特性によって引き起こされる典型例です。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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