カントリーマアムはなぜ小さくなった?重さと枚数の推移を徹底解剖
カントリーマアムはなぜ小さくなった?重さと枚数の推移を徹底解剖についての真相をお届けします。
なぜメーカーは枚数や重量を減らす選択を重ねてきたのでしょうか。その最大の要因は、製菓業界を取り巻くコスト環境の激変にあります。
なかでも深刻なのが、主原料であるカカオ豆の歴史的な国際価格高騰です。主な生産地であるコートジボワールやガーナなどの西アフリカ諸国における異常気象、病害の蔓延、プランテーション樹木の老朽化が重なり、カカオ豆の先物相場は歴史的高値を記録しました。チョコレートチップをふんだんに使用することがアイデンティティであるカントリーマアムにとって、カカオ豆の高騰は致命的な原価圧力となります。
さらに、ロシア・ウクライナ情勢以降の小麦相場の乱高下、パーム油をはじめとする植物油脂の上昇、円安の長期化による輸入資材コストの増加、輸送トラックの燃料費やドライバーの人件費上昇など、あらゆるコストが同時に押し寄せる複合危機に見舞われました。
行動経済学における「プロスペクト理論」が示す通り、人間は「出費が増える痛み(名目上の値上げ)」に対して極めて強い心理的拒絶反応を示します。店頭で「300円から400円への値上げ」を行うと購入点数が急激に落ち込むため、小売店からの反発も避けられません。結果として、価格表示の印象を変えずに容量を絞る「シュリンクフレーション(ステルス値上げ)」が、日本市場で生き残るための苦渋の防衛策となってしまったのです。