世論調査の信憑性は本当か?新聞各社で結果が食い違う裏側の真相
世論調査の信憑性は本当か?新聞各社で結果が食い違う裏側の真相について分かりやすく解説いたします。詳細な分析をご覧ください。
日本の報道機関が採用している主流の手法が、コンピューターで無作為に電話番号を生成して架電するRDD方式(電話調査)です。住宅地図や電話帳に依存せず、すべての有権者に等しく電話がかかる確率を持たせることで、無作為抽出(ランダムサンプリング)の公正性を保つ理論武装がなされてきました。
しかし、現在このRDD方式は構造的な機能不全に直面しています。その筆頭が回収率の急激な低下です。
かつて昭和から平成初期にかけては、固定電話への架電で60〜70%以上の有効回答を得ることができました。ところが、固定電話の保有率激減と、見知らぬ番号からの着信を拒絶する防犯意識の向上により、現在の回収率は固定電話で40〜50%台、携帯電話調査に至っては30%前後にまで低迷しています。つまり、1,000人の回答を集めるために、調査センターでは数千回から1万回以上の「拒否」「留守電」「即座の切断」を繰り返している現場の現実があります。
ここで生じるのが「カバレッジ誤差(網羅性の欠如)」と「無回答バイアス」です。平日の日中や夕方に電話を取り、数分間に及ぶ政治の質問に最後まで快く付き合ってくれる層は一体誰なのか。実態として、時間に余裕のあるリタイア世代(60代以上の高齢層)に著しく偏らざるを得ません。夜間架電や携帯電話比率の引き上げといった補正策が講じられているものの、多忙な現役世代、単身世帯、子育て層のリアルな声が拾い切れていないという構造的欠陥が、信憑性への不信を深める土壌となっています。