血栓性外痔核が破れたらどうする?激痛消失の真相と応急処置の全貌
血栓性外痔核が破れたらどうする?激痛消失の真相と応急処置の全貌の重要なポイントについて、専門知識を基に徹底解説します。
トイレの便器や下着に鮮血が広がり、血栓性外痔核が破れて出血した場面に直面したとき、何よりも大切なのは冷静さを取り戻すことです。便器の水が真っ赤に染まると数百ミリリットルも失血したように錯覚しがちですが、実際にはわずか数ミリリットルの血液が水に拡散しているにすぎないケースがほとんどです。
現場で即座に実践すべき血の塊が破裂した際の対処法は、外科的な「圧迫止血」に尽きます。慌ててトイレットペーパーで患部をゴシゴシ擦る行為は、形成されつつある血栓の蓋を剥がして出血を長引かせるため絶対に避けてください。
ステップ1:清潔なガーゼや生理用ナプキンによる「直接圧迫止血」
まず清潔な医療用ガーゼ、ティッシュペーパーを厚めに畳んだもの、あるいは生理用ナプキンや尿漏れパッドを肛門の患部に直接当てます。その上から指でしっかりと10分から15分間、持続的に圧迫を続けてください。途中で血が止まったかどうか気になって何度も患部から手を離すと、凝固しかけた血液が再び流れ出すため、時計を見ながらじっと静止することが肝要です。
ステップ2:患部の消毒は原則不要!水洗いと保護に留める
「破れた傷口からバイ菌が入るのではないか」と恐れ、家庭用のアルコール消毒液や逆性石鹸を吹きかけようとする人がいますが、これは完全な逆効果です。肛門周辺の粘膜に近いデリケートな皮膚組織を化学的に刺激し、激しい疼痛や皮膚炎を引き起こします。患部の消毒は一切行わず、ぬるま湯のシャワーで優しく血液を洗い流すか、清拭用のウエットティッシュでそっと周囲を拭き取る程度にとどめてください。
ステップ3:温水洗浄便座(ウォシュレット)の強い水流を当てない
排便後、傷口を綺麗にしようと温水洗浄便座の「強」モードで患部を直撃する行為は厳禁です。水圧によって傷口が広がり、止血が妨げられるばかりか、水流に含まれる雑菌を傷口の奥へ押し込む危険性すら生じます。出血が治まるまでは、トイレットペーパーでそっと押さえるように水分を吸い取るだけに留めるのが安全です。
ステップ4:絶対に「中へ押し込もう」としない
大阪肛門科診療所の臨床指導でも繰り返し強調されている通り、外痔核は肛門の外側(歯状線より下)にある皮膚組織にできた病変です。脱肛(内痔核)のように直腸内へ押し戻せる構造にはなっていません。無理やり指でお尻の中に押し込もうとすると、傷口がさらに裂けて激痛と大量出血を招きます。「外痔核は押し込まず、外に出たままで安静にする」が鉄則です。