井筒部屋の現在は?逆鉾の急逝による閉鎖理由と鶴竜独立の真相

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井筒部屋を語る上で欠かせないのが、相撲界の伝説となった「井筒三兄弟」と父・鶴ヶ嶺の物語です。13代井筒親方(元関脇・鶴ヶ嶺)は、「もろ差し名人」として昭和の大鵬時代に活躍した技能派でした。その薫陶を受け、同じ屋根の下で育った3人の実子が揃って関取となった事実は、日本相撲史においても他に類を見ない奇跡的なエピソードです。

長男の鶴嶺山は十両として部屋を支え、次男の逆鉾は豪快な両差しと強気な攻めで関脇に登り詰め、三男の寺尾(のちの錣山親方)は端正なマスクと回転の速い突っ張りで社会現象的な人気を博しました。昭和50年代後半から平成初期にかけて、本場所の土俵に「福薗家」の血を引く兄弟が連日登場し、満員の観客を沸かせた光景は、当時の相撲人気を牽引する巨大な原動力でした。

1993年に父から部屋を引き継いだ14代井筒(逆鉾)は、父譲りの厳しい指導力と弟子への深い愛情を併せ持つ師匠でした。稽古場には常に緊張感が張り詰め、関取を育てることの厳しさを誰よりも知る人物でした。しかし、相撲界きっての人気を誇った三兄弟にも悲劇が続きます。長男・鶴嶺山が2020年に急逝、次男・逆鉾が2019年に先立ち、そして錣山部屋を興して独立していた三男・寺尾までもが2023年12月に60歳の若さでこの世を去りました。名門を支え続けた三兄弟が全員鬼籍に入ったことは、オールドファンにとって一つの時代の完全な終焉を意味していました。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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