初代ルパン山田康雄の軌跡|イーストウッド吹替から栗田貫一交代の真相

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山田康雄の代名詞となったのが、1971年にスタートしたアニメ『ルパン三世』です。原作者・モンキー・パンチが描くハードボイルドかつコミカルな怪盗紳士に、山田は持ち前の洒脱なリズムを注入しました。「ふ〜じこちゃ〜ん」「あばよ、とっつぁ〜ん」といった独特の言い回しや抑揚は、台本をベースにしながらも山田の卓越したセンスから生まれたアドリブが定着したものです。

なかでもアニメ史に燦然と輝く名作『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)の現場では、映画監督・宮崎駿との間で妥協なき演技の応酬が繰り広げられました。当時、テレビ第2シリーズのハイテンションなルパン像に慣れていた山田に対し、宮崎監督は「今回は抑えた大人の男、くたびれた哀愁漂うルパンにしてほしい」と要求。当初は解釈の違いから衝突寸前となったものの、山田は監督の意図を完璧に咀嚼し、ラストシーンの静かな余韻に至るまで完璧な演技で応えました。

収録後、山田は宮崎監督の演出手腕を絶賛し、宮崎監督もまた山田の演技力に深い敬意を払ったというエピソードは、プロ同士の信頼関係を物語る伝説として今も語り草となっています。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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