もつ鍋の下処理完全ガイド!臭みとギトギト脂が消えるプロの仕込み
もつ鍋の下処理完全ガイド!臭みとギトギト脂が消えるプロの仕込みに関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。
博多の老舗もつ鍋割烹や名店と呼ばれる居酒屋の厨房で密かに行われているのが、「生もつを小麦粉で揉み洗いする」というプロの技です。家庭では水でさっと洗うだけの人が大半ですが、それでは脂のひだの奥に入り込んだ微小な汚れや、生もつ特有のぬるぬるした粘液質(ムチン質)を除去することは不可能です。
小麦粉に含まれるグルテンとデンプン粒子には、非常に強い吸着作用があります。この物理的特性を利用したプロの下処理手順は次の通りです。
- 水気を切ってボウルへ:生もつ(約300〜400g)をボウルに入れ、大さじ2杯の小麦粉と大さじ1杯の粗塩を直接振りかけます。
- 1〜2分間、全体を揉み込む:もつの脂を潰さないよう、指の腹を使って円を描くように優しく揉みほぐします。次第に小麦粉が灰色に濁り、もつの表面から臭みの原因物質を抱き込んでいきます。
- 流水で完全に洗い流す:ボウルに水を注ぎ、小麦粉の白濁が完全になくなるまで、2〜3回水を替えながら徹底的にすすぎます。ザルに上げると、ぬめりが消えてキュッと引き締まった状態に仕上がります。
- 熱湯で一気に茹でこぼす:大鍋にたっぷりの湯を沸かし、日本酒大さじ2と生姜のスライスを加えます。揉み洗いしたもつを入れ、5分間強火で茹でます。表面に大量のアクが浮き上がってきますが、茹でこぼすため無理にすくい取る必要はありません。
- 冷水で締め、水分を拭き取る:ザルに打ち上げて湯を切り、すぐに氷水または冷水にさらして身を引き締めます。最後に清潔なキッチンペーパーで表面の水分を1個ずつ丁寧に拭き取ります。
最後の「ペーパーで水分を拭き取る」工程を省略してはいけません。水分が残っていると、せっかく整えたもつの表面に雑菌が繁殖しやすくなるだけでなく、鍋スープに入れた際に味がぼやけ、スープが薄まる原因になるためです。