なぜ今『サウンド・オブ・サイレンス』が刺さる?Sns疲れを救う名曲の真相を徹底解説

なぜ今『サウンド・オブ・サイレンス』が刺さる?Sns疲れを救う名曲の真相を徹底解説の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

この曲の生命力を決定づけたもう一つの要因は、マイク・ニコルズ監督による映画『卒業』(1967年)だった。ダスティン・ホフマン演じる主人公ベンジャミンが、プールの底に沈み、空港の動く歩道に無表情で流されていくオープニング。映画のラスト、花嫁を奪って乗り込んだ路線バスの最後尾で、歓喜が徐々に冷め、未来への不透明な不安へと表情が凍りついていく2人の顔に重なるあのメロディ。

映像と音楽がこれほどまでに残酷な調和を見せた例は他にない。映画のメガヒットによって、曲は「青春の行き止まり」を象徴するアンセムとして世界中に決定づけられた。

だが、楽曲の寿命はそこで終わらなかった。2015年にヘヴィメタルバンドのディスターブド(Disturbed)が発表したカバーは、YouTubeでの再生回数が10億回を突破する異例の現象を巻き起こした。デヴィッド・ドレイマンの地鳴りのようなヴォーカルは、原曲の内に秘められた絶叫と怒りを表舞台へと引きずり出した。オリジナルを知らない若い世代は、このヘヴィでドラマティックなバージョンを経由して原曲へと遡り、世代間の断絶を飛び越えて楽曲の遺伝子が受け継がれている。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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