マキの木を植えてはいけない?不穏な噂の真相と後悔しない手入れ術

マキの木を植えてはいけない?不穏な噂の真相と後悔しない手入れ術とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。

「庭のマキの木の葉がパラパラと落ち、急に茶色くなってきた」という相談が近年急増しています。調査を進めると、マキの木枯れる原因には、環境要因、真菌による感染症、そして急激に生息域を拡大している特定害虫という3つの明確なトリガーが存在します。

まず疑うべきは、マキの木病気葉が茶色に変色する「ペスタロチア病(斑点病)」です。この病気はカビ(糸状菌)が原因で発生し、春先や秋雨の時期に葉の先端から灰褐色や茶褐色に枯れ込み、境目に黒い小粒(分生子層)が現れるのが特徴です。透かし剪定を怠って通気性が悪化した環境や、刈り込みバサミで傷ついた切り口から雨水とともに感染が拡大します。発症した枝葉は直ちに切り取って処分し、銅水和剤などの殺菌剤を散布して蔓延を食い止める処置が求められます。

さらに警戒を要するのが、温暖化に伴い生息域を北上させている害虫「キオビエダシャク」による深刻な食害です。幼虫は鮮やかな黄色と黒の縞模様を持つシャクトリムシで、春から秋にかけて爆発的に繁殖し、マキの木の葉を一網打尽に食い尽くします。放置すると木全体が丸坊主にされ、光合成ができずに完全に枯死に至ります。

効果的なキオビエダシャク駆除の手順は以下の通りです。幼虫を見つけ次第、樹勢を守るために迅速な初期対応が勝敗を分けます。

  • 発生初期の物理的捕殺:木を揺すって糸を引いて落ちてきた幼虫を速やかに踏み潰して駆除する。
  • 適用薬剤の適期散布:幼虫の発生ピークである初夏(5〜6月)および秋(8〜9月)に、スミチオン乳剤やトレボン乳剤などの登録農薬を、樹冠全体および葉の裏側までムラなく薬剤散布する。
  • 成虫の監視と産卵防止:黒地に鮮やかな青色の帯を持つ成虫(昼飛性の蛾)が庭を飛び回り始めたら、産卵が行われる合図であるため、直後の幼虫発生に備えて監視を強める。

このほか、新芽の時期に発生する「マキアブラムシ」が排泄物を通じて「すす病」を誘発し、葉を黒く覆って光合成を阻害するケースも多いため、春先の新葉観察を怠らないことが肝要です。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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