御霊前は薄墨で書くべき?中袋の濃墨ルールと恥をかかない香典マナー

御霊前は薄墨で書くべき?中袋の濃墨ルールと恥をかかない香典マナーについての最新情報をお届けします。

急な訃報に対応するため、深夜や早朝にコンビニエンスストアへ駆け込むケースは日常茶飯事です。コンビニで販売されている不祝儀袋の多くは「御霊前」の文字が最初から印刷されており、金額が1万円以下であれば水引が印刷された簡易袋でも失礼にはあたりません。問題は、その下の「氏名」をどう書くかです。

近年、タイパ(タイムパフォーマンス)の向上や悪筆へのコンプレックスから、御霊前 薄墨 印刷スタンプや慶弔用ゴム印を利用する人が増えています。これについてマナー評論家の間では「スタンプは手抜きであり誠意が欠ける」と否定的な意見が根強く残っています。しかし、葬儀の受付や遺族側のリアルな視線は、必ずしも伝統派と同じではありません。

葬儀受付の実務経験者や寺院関係者の証言を総合すると、現場で最も困惑するのは「薄墨筆ペンで書かれた結果、かすれや崩し字が酷く、名前も住所も読めない香典袋」です。後日、香典返しのリストを作成する際、名前の漢字を読み間違えて失礼な宛名で送ってしまったり、住所不明で郵便物が戻ってきたりする実害が多発しています。

現在では、表書きの名前欄に濃度の薄い弔事用スタンプを綺麗に捺印することに対して、8割以上の受付担当者が「読みやすくて助かる」「事務処理上のミスが防げる」と好意的に評価しています。心のこもっていない乱暴な手書き文字よりも、誰が見ても明瞭に判読できるスタンプや丁寧な楷書のほうが、結果として遺族への実質的な配慮になるという現実が定着しつつあります。

なお、薄墨の筆ペンはすべてのコンビニに常備されているわけではありません。毛筆タイプの弔事用筆ペンが見当たらない場合は、近隣の100円ショップやドラッグストアの文房具コーナーを探すと高確率で入手できます。オフィスであれば総務部や庶務関連の引き出しに弔事用ペンが備蓄されていることも珍しくありません。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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