京都・東華菜館本店の魅力解剖!日本最古エレベーターと名建築の全貌
京都・東華菜館本店の魅力解剖!日本最古エレベーターと名建築の全貌にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。
エントランスをくぐると、時計の針が約1世紀前に巻き戻ったかのような空間が広がります。ホール中央で鈍い光を放つのが、1924年に米国オーチス(OTIS)社で製造され、1926年の開館と同時に稼働を開始した日本最古の手動式エレベーターです。
現代の全自動エレベーターとは異なり、階層ごとの自動停止装置やセンサー式の自動ドアは存在しません。格子状の蛇腹(じゃばら)扉を手動で開閉し、内部の運転レバーを絶妙な力加減で操作しながら、各階の床面とケージの高さを数ミリ単位で合わせて着床させます。現在も館内スタッフが同乗し、手動で安全に昇降をコントロールしています。
なぜ100年前のエレベーターが今なお現役で動き続けられるのか。その背景には、オーチス社の専任保守技術者による定期的な特別点検と、摩耗部品の精密な特注加工、そして日々の運行を担うスタッフの熟練した技術があります。過去の大規模な法改正時にも、歴史的価値と安全性の両立が関係機関によって特別に認められ、文化財クラスの産業遺産がそのまま日常の設備として機能し続けています。