吉田修一の最高傑作と読む順番!映像化の名作から最新刊まで徹底解説
吉田修一の最高傑作と読む順番!映像化の名作から最新刊まで徹底解説の特集記事をご紹介します。専門的な知識が詰まっています。
ダークなサスペンスの一方で、読者を限りない多幸感と深い感動で包み込むのが『横道世之介』と『国宝』です。
『横道世之介』に寄せられる熱い共感
1980年代後半、長崎の港町から大学進学のために上京してきた横道世之介。少し図々しく、どこかズレていて、頼まれたら嫌とは言えないお人好しの青年です。彼と青春時代を過ごした友人や恋人たちが、20年近い歳月を経て世之介のことを思い出す構成になっています。
読者からは「世之介のことを思い出すだけで、なぜか優しい気持ちになれる」「人生において、誰かの記憶の中でこんな風に生き続けられたらどんなに幸せだろう」という絶賛の声が絶えません。彼がのちにカメラマンとなり、他者を救おうとして命を落としたという切ない事実が明かされてもなお、物語全体を包むのはあたたかな太陽のような光です。
大河巨編『国宝』|吉沢亮・横浜流星ら実力派キャストで映像化へ
任侠の家に生まれながら、歌舞伎の世界へと飛び込み、名門の御曹司と競い合いながら芸の頂点を目指す喜久雄の一代記『国宝』。上下巻に及ぶ圧倒的なボリュームでありながら、芸道に憑りつかれた人間の狂気と歓喜が怒涛の筆力で描かれています。
李相日監督による映画化プロジェクトでは、主演の喜久雄役に吉沢亮、ライバルの俊介役に横浜流星という現代日本映画界を背負う実力派キャストが抜擢。歌舞伎界の徹底的な取材に基づいた血筋と才能の相克、美の極致をスクリーンでどう表現するのか、公開前から文芸・映画ファンの間で熱烈な期待が寄せられています。