シーバー病で身長は伸びるのか?噂の真相と成長痛との違いを徹底解明
シーバー病で身長は伸びるのか?噂の真相と成長痛との違いを徹底解明とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。
インターネット上の掲示板や保護者のクチコミで広がる「シーバー病になると身長が伸びる」「背が伸びる前兆である」という言説には、医学的な因果関係の取り違えが存在します。医学的な結論から述べると、踵骨骨端症(シーバー病)を発症したからといって身長が伸びるわけではありません。真実はその逆であり、「急激に身長が伸びている最中だからこそ、シーバー病を発症する」という随伴現象に過ぎません。
人間の成長期、特に小学校高学年から中学生にかけて迎える「成長スパート(PHV:Peak Height Velocity)」の時期には、骨が急激なスピードで長軸方向に伸長します。ここで生理学的なタイムラグが発生します。骨の成長速度に対して、筋肉や腱(特にふくらはぎの腓腹筋・ヒラメ筋およびアキレス腱)の伸張が追いつかず、筋肉の相対的な短縮状態、いわば「突っ張り」が生じるのです。
かかとの骨(踵骨)の後方には、成長期特有の柔らかい軟骨組織である「踵骨骨端核」が存在します。アキレス腱と足底腱膜という2つの強力な組織から常に牽引ストレス(引っ張る力)を受け続けるこの部位に、走る・跳ぶといった運動負荷が反復して加わることで、微細な血流障害や軟骨の微小骨折、無菌性炎症が引き起こされます。これが成長期のかかとの痛みの正体です。つまり、「背が急激に伸びている真っ最中である物理的証拠」としてかかとに痛みが生じているため、結果として「シーバー病が出た時期に身長が大きく伸びた」という記憶が結びつき、都市伝説的に語り継がれているのが真相です。