安楽死が認められている国の費用は?スイス渡航の実態と総額を検証
安楽死が認められている国の費用は?スイス渡航の実態と総額を検証の詳細について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
スイスでの医師幇助自死を検討する際、最大の現実的障壁となるのが急激に跳ね上がった経済的負担です。スイス国内の主要支援団体として知られるディグニタス費用と条件、そしてかつて多くの日本人を受け入れ議論を呼んだエリカ・プライシヒ医師主導のライフサークル日本人受け入れ(現在は組織再編や活動休止を経て提携ネットワークへ移行)の実務データを精査すると、単なる「施術料」にとどまらない膨大な間接費用が見えてきます。
団体に支払う直接的な費用は、入会金や年会費から始まり、提出書類の医学的精査費、スイス人独立医師による2回以上の対面面談費、致死薬(主にペントバルビタールナトリウム)の処方・投与幇助費、さらには現地警察や検察当局による検視立ち会い費用、行政登録代行費まで細分化されています。これらは通常、1万〜1万2,000スイスフラン(CHF)前後に設定されています。2020年代初頭であれば日本円にして約120万〜150万円程度でしたが、2026年現在の高水準な為替レート(1スイスフラン=170〜180円台)を換算すると、この直接費用だけで約180万〜220万円に達します。
さらに見落とせないのが、日本国内での準備費用と現地への渡航・滞在費です。重篤な基礎疾患を抱える患者本人の体調を考慮すれば、航空機はビジネスクラス以上の座席確保が不可避となり、医療処置を継続しながらの移動となれば民間医療搬送サービスの利用で数百万円が加算される事例も珍しくありません。また、現地での火葬および遺骨の国際輸送費、同行する家族の旅費を含めたスイス安楽死の同伴者費用を含めると、自己資金として最低でも350万〜450万円、条件次第では500万円を超える予算を確保しなければ実現は不可能です。