モンスターズインク声優一覧と現在|ブー役や交代劇の真相を徹底解説
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シリーズを追っているファンが直面するのが、悪役ランドール・ボッグスをはじめとする一部キャラクターの声優交代の真相です。インターネット上では「ギャラやトラブルが原因か?」といった無責任な憶測が流れることもありますが、実態は全く異なります。日本の演劇界・声優界を支えた巨星たちの体調および逝去に伴う、極めて誠実な世代交代でした。
冷酷で執念深いトカゲ型モンスター、ランドールの初代吹き替えを担当したのは、レジェンド声優の青野武でした。『宇宙戦艦ヤマト』の真田志郎や『ちびまる子ちゃん』の友蔵じいさん、『ドラゴンボール』のピッコロ大魔王などで知られる青野は、ランドールの持つ狡猾さとコミカルなやられ役の側面を絶妙な匙加減で表現していました。しかし、青野は2010年に脳梗塞で倒れ、病気療養に入り、2012年に惜しまれつつ逝去しました。
そのため、前日譚となる2013年の映画『モンスターズ・ユニバーシティ』やその後の関連作品では、実力派声優の青山穣(あおやま ゆたか)が後任キャストに抜擢されました。青山は青野武への深いリスペクトを捧げ、声の掠れ具合や陰湿なイントネーションを緻密に研究して役を継承したため、交代に気づかなかったファンも多かったほどです。
また、モンスターズ株式会社の社長であるヘンリー・J・ウォーターヌース役を務めた大平透も、『ハクション大魔王』や『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーの声で知られる昭和の名優でしたが、2016年に逝去されました。大平が演じたウォーターヌースの、父親のような暖かさと資本主義の怪物が同居した重厚な声は、今や再現不能な至芸としてアーカイブに残されています。
さらに特筆すべきは、雪山に追放されたイエティ(スノーマン)役として、落語界の風雲児・立川談志が特別出演していた点です。原語版ではピクサーの「幸運のお守り」と呼ばれる名優ジョン・ラッツェンバーガーが担当しているポジションであり、日本版でも唯一無二の存在感を放つ談志師匠が選ばれました。師匠の飄々とした語り口は、作品に深い奥行きを与えています。