三億円事件の犯人は警察の息子?最有力容疑者少年Sと未解決の真相

三億円事件の犯人は警察の息子?最有力容疑者少年Sと未解決の真相の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

三億円事件と聞いて誰もが思い浮かべるのが、ヘルメットを被り、鋭い目つきをした犯人のモンタージュ写真です。日本中で約78万枚も配られ、教科書やテレビの特番でも頻繁に登場したこの顔写真こそが、実は捜査を決定的に迷走させた「最大の失策」であったことは、今日では捜査関係者の間でも公然の事実として語られています。

このモンタージュ写真には、信じがたいからくりがありました。目撃者の証言を積み上げてモンタージュを作成する過程で、警察が容疑者としてマークしていた少年Sの生前の顔写真が下敷きとして使われていたのです。

つまり、あの有名な手配写真は「犯人の似顔絵」ではなく、初めから「少年Sの顔をベースに作られた合成写真」に近い性質のものでした。この致命的な歪みによって、以下のような重大な捜査の混乱が引き起こされました。

  1. 無関係な人間への容疑集中:少年Sに似ているというだけで、全く無関係な若者たちが次々と重要参考人として拘束され、過酷な取り調べを受けた。
  2. 真犯人像の隠蔽:目撃者たちが街中で探す対象が「モンタージュ写真に似た人物」に固定されてしまい、もし真犯人が全く異なる顔立ちだった場合、目撃情報が自動的に排除される構造が作られた。
  3. 現場遺留品の多さによる攪乱:犯人が現場に残した偽白バイ、メガホン、ヘルメット、脅迫状の紙片など、遺留品は120点以上にのぼった。しかし、その多くが量産品や盗難品であり、意図的に捜査網を混乱させるための「迷彩」として機能した。

警視庁は時効成立の前年である1974年、このモンタージュ写真の使用を公式に停止しました。あまりに少年Sの顔に偏重しすぎた結果、真犯人を取り逃がす要因になったという痛烈な反省があったからです。立川グループの少年たちへの聴取でも、互いを庇い合う不良グループ特有の連帯感と恐怖心が壁となり、警察はグループ内部の真相を突き崩すことができませんでした。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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