世界一長い曲はなぜ639年?ギネス記録の真相と2026年の現在地
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世の中にはジョン・ケージの作品以外にも、常識の枠組みを打ち破る超長尺の楽曲が複数存在します。物理的なアコースティック楽器による生演奏から、コンピュータアルゴリズムを用いた作品、さらにはロックバンドによる実験的試みまで、主な長尺作品を客観データで比較しました。
楽曲名・プロジェクト名演奏時間・期間演奏形態・媒体編集部の見解・位置づけロングプレイヤー(Longplayer)1000年間(1999年12月31日~2999年12月31日)チベットのシンギングボウル+コンピュータ自動生成デジタル&アルゴリズム制御による最長記録。ロンドンの灯台を拠点にWeb配信も継続。Organ²/ASLSP639年間(2001年9月5日~2640年)特製パイプオルガン(物理音響・空気圧駆動)生楽器による連続演奏として世界最長。人類史と対峙する記念碑的アート。7 Skies H3(The Flaming Lips)24時間(1日連続トラック)ロックバンド音源(本物の人間の頭蓋骨入り限定USBで発売)ポップス/オルタナティブロック界における物理媒体リリースの最長格。Subterranea(Thom Yorke)432時間(約18日間)展示会場用アンビエント音源(美術展の会期中ループなし)レディオヘッドのフロントマンによるサウンドトラック。単一インスタレーション記録。Apparente Libertà(Giancarlo Ferrari)76分44秒公式流通ポップ/ポップスシングルCDCD1枚の記録容量限界(約80分)に挑んだ市販ポップス楽曲の代表例。
千年の長さを誇る『ロングプレイヤー』は、ザ・ポーグスの元メンバーであるジェム・ファイナー(Jem Finer)が手掛けたもので、チベットの仏教法具であるシンギングボウルの録音データをアルゴリズムによって組み合わせ、1000年間一度も同じパターンを繰り返さず鳴り続ける仕組みです。一方で『Organ²/ASLSP』は、データ再生ではなく物理的な空気がパイプを通り、実空間の物質を振動させているという点で、音楽的・物質的重みが決定的に異なります。