ヒトデの裏側で蠢く驚異の生態!管足の歩行と衝撃の胃袋捕食を解剖
ヒトデの裏側で蠢く驚異の生態!管足の歩行と衝撃の胃袋捕食を解剖にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
ヒトデの生態に関しては、長年まことしやかに囁かれている誤解や見落とされがちな事実が存在します。
誤解1:ヒトデには目がない?
「ヒトデは盲目で、匂いだけで動いている」と思われがちですが、実はすべての腕の先端に「眼点(がんてん)」と呼ばれる目を持っています。顕微鏡で見ると鮮やかな赤い点として確認でき、明暗の識別はもちろん、サンゴ礁などの生息環境の大まかな形状を視覚情報として捉えていることが近年の研究で判明しています。腕を持ち上げて周囲を探索する動作は、まさに目で周囲の光環境を確認している瞬間です。
誤解2:脳がないのにどうやって全身をコントロールしているのか?
ヒトデには人間のような集中型の「脳」が存在しません。その代わり、口の周りを取り囲む「環状神経」と、各腕へ伸びる「放射神経」が高度なネットワークを形成しています。それぞれの腕が半ば自律的に環境を判断しながら、神経網全体で情報を共有し、多数決のように進行方向を決定します。司令塔となる脳が存在しないにもかかわらず、全身の管足が一糸乱れず同調して歩行するメカニズムは、分散自律型ロボット工学のモデルとしても注目されています。
誤解3:体を切断すれば無限に増殖する?
「ヒトデは切り刻んでもすべて再生して増える」という都市伝説がありますが、これは半分正しく、半分誤りです。腕1本から全体を再生できる種(アカヒトデやコモチヒトデなど一部の種)も存在しますが、多くの種では「中央盤(体の中央部)」の一部が残っていなければ完全に再生できず死滅します。また、傷口からの細菌感染によって再生前に死亡するケースも多く、無制限に不死身というわけではありません。