「黙れ俺をプリキュアにしろ」元ネタと発祥|男子プリキュア到来の深層
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かつて「大人の男がプリキュアになりたがる」という現象は、バラエティ番組における自虐ネタや、ファンによるパロディの領域にとどまっていました。その象徴例が、2012年放送の『スマイルプリキュア!』第44話に登場した、お笑いコンビ・FUJIWARAの原西孝幸氏による「キュアゴリラ」です。劇中での原西氏の熱演は大きな話題を呼びましたが、あくまで一発ギャグとしての客演であり、設定上の正規戦士ではありませんでした。
しかし、東映アニメーションが紡いできたプリキュアシリーズの歴史は、「女の子だけのもの」という枠組みを徐々に、かつ着実に押し広げていきます。
2018年放送の『HUGっと!プリキュア』第42話では、フィギュアスケート選手の少年・若宮アンリが「男の子だってお姫様になれる」という宣言とともに「キュアアンフィニ」へと変身。一時的な奇跡の形態でありながら、シリーズ初の男性プリキュアとして歴史に楔を打ち込みました。
決定的な転換点を迎えたのが、2023年放送の『ひろがるスカイ!プリキュア』です。メインキャラクターのひとりである夕凪ツバサが「キュアウィング」として覚醒し、シリーズ20周年の節目にして「レギュラー戦士としての男子プリキュア」が正式に誕生しました。公式が「男の子もプリキュアになれる世界」を正面から描いたことで、ネット上の「黙れ俺をプリキュアにしろ」という叫びは、完全な荒唐無稽から「作品世界の理念に適った願い」へと昇華されたのです。