錐体細胞と桿体細胞の違いを完全図解!暗闇で色が見えない理由と覚え方
錐体細胞と桿体細胞の違いを完全図解!暗闇で色が見えない理由と覚え方の全貌を詳しく解説してご紹介します。
眼球を光学機器に例えるなら、網膜はフィルムやCMOSセンサーに相当しますが、デジカメのセンサーのように画素が一様に敷き詰められているわけではありません。網膜のどのエリアを見るかによって、錐体細胞と桿体細胞の存在比率は劇的に変化します。
網膜の中心に位置する「黄斑(おうはん)」、そのさらに中心にある直径約0.35ミリメートルの窪みを「中心窩(ちゅうしんか)」と呼びます。この中心窩には、1平方ミリメートルあたり約15万個という超高密度で錐体細胞のみが密集しています。中心窩周辺では視神経の配線が横に押し分けられており、光が他の細胞層に邪魔されずダイレクトに錐体細胞へ届く構造になっています。私たちが読書をするときやスマートフォンの画面を見つめるとき、無意識に中心窩の焦点を対象に合わせています。
一方で、中心窩からわずか数ミリメートル離れた周辺部に向かうと、錐体細胞の数は急激に減少し、代わって桿体細胞の密度がピークに達します。中心窩から約20度離れた網膜領域では、桿体細胞が圧倒的な密度で群生しています。
そして、網膜内でひときわ特異な場所が「盲点(視神経乳頭)」です。ここは網膜全体で集められた視神経の束が眼球の外へと束ねられて大脳へ向かう出口であり、血管の出入り口でもあります。この盲点部分には錐体細胞も桿体細胞も1個も存在しません。そのため、盲点に結像した光は脳で知覚されず、視野の中で完全に欠落します。普段両眼で見ている際や眼球が微細に動いている(サッケード運動)間は、脳が周囲の映像から欠損部分を高度に情報補完しているため、私たちが盲点を意識することはありません。