『ギターを持った渡り鳥』の衝撃!日活無国籍アクションの金字塔を解剖
『ギターを持った渡り鳥』の衝撃!日活無国籍アクションの金字塔を解剖の特集記事をお届けします。役立つ情報が詰まっています。
映画のタイトルと同名である主題歌『ギターを持った渡り鳥』は、映画の封切りと呼応するようにコロムビアレコードから発売され、記録的なヒットを飛ばしました。作詞は名匠・西沢爽、作曲・編曲は狛林正一が手掛けています。
ウェスタン調の軽快なリズムに乗せて奏でられる哀愁を帯びたアコースティックギターの音色、そして小林旭の唯一無二の歌唱法である「アキラ節」の高らかなビブラートは、一度聴いたら耳から離れない強烈なインパクトを持ち合わせていました。「赤い夕陽よ 燃え落ちて……」と歌い出されるその歌詞世界は、定住を拒み、義理人情に厚く、風のように去っていく孤高のヒーローの内面を見事に代弁しています。
音楽プロデューサーらの証言によれば、小林旭の歌声には、正統派の声楽教育とは一線を画す、圧倒的なリズム感と天性の艶がありました。映画館に足を運んだ観客は、劇中で滝伸次がギターを爪弾きながら口ずさむ姿に酔いしれ、帰路には誰もがそのメロディを口ずさんだといいます。映画と主題歌が相乗効果を生んでヒットチャートを席巻するという、後のメディアミックス戦略の原型がここに完成していました。