なぜ石田純一は靴下を履かないのか?素足ローファーの真相と現在の姿
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石田純一さんが靴下を履かなくなった背景には、突飛な思いつきや単なる目立ちたがり精神ではなく、ヨーロッパの服飾文化に対する強烈な憧れと審美眼がありました。時代はバブル前夜の1985年、テレビ番組の海外取材で訪れたイタリア・ミラノの街角での出来事です。
当時の日本におけるスーツスタイルといえば、ダークトーンのスーツに黒や紺のロングホーズ(長靴下)を合わせ、肌を一切見せないのが絶対の礼儀とされていました。しかし、ミラノのカフェや石畳の街を行き交う大人の男性たちは、上質な仕立てのサマーウールスーツや麻のジャケットに身を包みながら、足元は「素足に革靴」で軽やかに闊歩していたのです。イタリア語で「計算された無造作」「こなれ感」を意味するスプレッツァトゥーラ(Sprezzatura)を体現する伊達男たちの姿に、石田さんは雷に打たれたような衝撃を受けたと、のちの自著やロングインタビューで振り返っています。
「なんて自由で、エレガントなんだろう――」。帰国後、石田さんは即座に自身のコーディネートにこの手法を取り入れました。足首という「首」のつくパーツを露出させることで、全体のシルエットに絶妙な抜け感が生まれ、軽快さと色気が同居する独自のスタイルが誕生したのです。