河岸段丘のでき方と仕組みを徹底解説!川沿いに巨大階段が生まれる理由
話題沸騰中の 河岸段丘のでき方と仕組みを徹底解説!川沿いに巨大階段が生まれる理由について、詳しいまとめを分かりやすく掲載しています。
では、川に深い下刻作用を引き起こす引き金は何なのでしょうか。その決定打となるのが、プレート運動に伴う「地盤の隆起」と、地球史規模の「気候変動(氷期・間氷期)」のふたつです。
第1の要因は、日本列島特有の激しい地殻変動です。ユーラシアプレートの下に海洋プレートが沈み込む日本列島では、山地が年間数ミリ単位で隆起を続けています。「年間数ミリ」と聞くとわずかに思えますが、1万年で数十メートル、10万年で数百メートルという凄まじい持ち上がりになります。川の流れる土地全体が持ち上げられると、海面との落差が大きくなるため、川は猛烈な勢いで川底を掘り下げます。これが隆起による段丘形成です。
第2の要因として見逃せないのが、地球の自転軸や公転軌道の周期変化によって繰り返されてきた氷期と間氷期のサイクルです。地形学で極めて重要な概念に侵食基準面の低下があります。河川が下に向かって削ることができる限界の高さは、最終的に注ぎ込む海面の高さ(侵食基準面)で決まります。
寒冷な氷期が訪れると、地球上の大量の水が氷河として陸上に固定されるため、世界規模で海水面が最大100メートル以上も低下しました。海面が下がれば、川にとっては海との落差が急激に増大し、下刻作用が一気に加速します。逆に温暖な間氷期になると海面が上昇し、川の流れが緩やかになって土砂が堆積し、平坦な谷底が作られます。つまり、河岸段丘の段の数は、地球が幾度となく経験してきた寒冷化と温暖化のリズムそのものを記録しているのです。