書類送検とは?逮捕との違い・前科リスクやその後の流れを徹底解説
書類送検とは?逮捕との違い・前科リスクやその後の流れを徹底解説とは一体何なのか? 専門的な分析を整理してお届けします。
ネット上の掲示板やSNSでは「書類送検された=前科者になった」と誤認する投稿が散見されます。しかし、書類送検の段階では前科は一切つきません。書類送検は捜査機関内部の手続きに過ぎず、司法の場で有罪判決を受けたわけではないためです。
前科がつくかどうかの分岐点は、書類を受け取った検察官が「起訴(裁判にかける)」するか「不起訴(裁判にかけない)」にするかの判断にあります。法務省の「犯罪白書」などの公式統計によると、検察庁が処理した全事件のうち起訴率は約3割〜4割、不起訴率は約6割〜7割を占めています。
不起訴処分(起訴猶予や嫌疑不十分など)が下されれば、事件は終了し前科はつきません。捜査対象になった記録である「前歴」は警察内部に残るものの、一般に公開されることはなく、日常生活に法的なペナルティが及ぶこともありません。
注意すべきは、起訴された場合の有罪率です。日本の刑事裁判における有罪率は99.9%に達するため、起訴された時点でほぼ確実に前科がつく構造になっています。起訴には公開法廷で審理される「公判請求(在宅起訴)」と、法廷を開かずに書面審理で100万円以下の罰金・科料を命じる「略式起訴」の2種類が存在します。
略式起訴の場合、簡易な手続きで罰金を納付して即日釈放のような形をとるため軽く捉えられがちですが、罰金刑であっても法的には歴とした前科となります。過失運転致傷や軽微な傷害、侮辱罪などの罰金相場は10万〜50万円程度ですが、前科を完全に回避したい場合は、略式起訴すら回避して「起訴猶予(不起訴)」を勝ち取ることが至上命題となります。