ジムの水素水は意味ない?科学的根拠と月額オプションの損得を徹底検証
ジムの水素水は意味ない?科学的根拠と月額オプションの損得を徹底検証とはどのようなものなのか? 専門的な分析を整理してお届けします。
ジムのフロアに鎮座するスタイリッシュな水素水サーバーですが、その内部構造は主に2つの方式に分かれます。一つは水を電気分解して陰極側に水素ガスを発生させる「電気分解方式(電解水方式)」、もう一つはあらかじめ生成された高圧の水素ガスを水に圧入する「気体飽和方式」です。
多くのフィットネス施設で導入されているのは、フィルターで水道水をろ過した後に瞬間的に電気分解を行うタイプです。この方式はランニングコストが低く抑えられる反面、溶存水素濃度は0.8〜1.2ppm程度で頭打ちになりやすく、注いだ瞬間から空気中への揮発が始まります。水素分子は宇宙で最も小さく軽い物質であるため、プラスチックやペットボトルの分子の隙間すら軽々と通り抜けて逃げていきます。
各社がアルミ製の専用ボトルを配布・販売しているのはこの「水素抜け」を防ぐためですが、ここにも現場ならではの落とし穴があります。アルミボトル自体は気密性を保てても、トレーニング中にキャップを1回開閉するごとに内圧が下がり、わずか30分から1時間で溶存水素濃度は急激に低下します。さらに見落とされがちなのが専用ボトルの衛生管理問題です。
アルミボトルは中が見えにくいうえ、ボトルの口が狭いためスポンジが奥まで届きません。ジムの取材現場やSNSの投稿でも「ボトルの底を漂白したらぬめりがあった」「パッキンの裏に黒カビが生えていた」という衛生面のトラブルが頻繁に報告されています。常温のまま数時間放置した水筒内は、口をつけた瞬間に口腔内の雑菌が混入して爆発的に増殖します。水素の効果を気にする以前に、毎日の熱湯消毒や塩素系漂白剤による徹底的な洗浄を怠れば、単に雑菌まみれの水を飲んでいる状態に陥りかねません。