水金地火木土天海冥はなぜ変わった?冥王星除外の理由と太陽系の最新常識

水金地火木土天海冥はなぜ変わった?冥王星除外の理由と太陽系の最新常識とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。

なぜ2006年というタイミングで、IAUは冥王星の扱いを急いで決着させなければならなかったのでしょうか。最大の契機は、米カリフォルニア工科大学のマイク・ブラウン教授らの研究チームが2005年に発表した新天体「エリス(発見当初の仮符号:2003 UB313)」の発見でした。当初の観測データでは、エリスは冥王星よりも大きく、質量に至っては約27%も重いと算出されたのです。

「冥王星が惑星なら、それより重いエリスも第10惑星に指定しなければ筋が通らない」。しかし、エリスを認めれば、類似の巨大カイパーベルト天体(マケマケやハウメアなど)も次々と惑星に認定せざるを得ず、「太陽系の惑星が数十個から100個以上に膨れ上がってしまう」という危機感から定義の抜本的見直しが行われました。主要天体の数値を比較すると、その圧倒的な差異が浮き彫りになります。

天体名現在の分類直径(km)質量(地球=1)軌道傾斜角編集部の見解・位置付け地球惑星(岩石)12,7421.0000.00°軌道上の物質を完全に支配する標準天体水星惑星(最少)4,879約0.0557.00°最小の惑星だが軌道周辺の天体を支配済海王星惑星(最外縁)49,24417.151.77°現在の太陽系第8惑星。外縁部の秩序を保つ冥王星準惑星2,377約0.002217.16°軌道が大きく傾き海王星と交差。第3条件を満たせずエリス準惑星約2,326約0.002844.04°冥王星より重く、除外議論の直接の引き金となったケレス準惑星約939約0.0001510.59°小惑星帯(小惑星第1号)から準惑星へ昇格

データを見れば明らかなように、冥王星の質量は地球のわずか約0.2%に過ぎず、軌道傾斜角も他の主要惑星が0〜7度程度に収まっているのに対し、17度以上も極端に傾いて楕円を描いています。天文学的な客観基準を当てはめた場合、冥王星を「地球や木星と同格の惑星」と呼び続けることには、構造的な無理が生じていたのです。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest