長谷川式認知症スケールの点数基準とMmseの違い|判定の真相を解説

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改訂長谷川式簡易知能評価スケールは、特別な道具をほとんど必要とせず、5分から10分程度で実施できる全9問の構成になっています。設問ごとの配点と評価対象は極めて論理的に組み立てられています。

質問の構成は以下の通りです。

  • 第1問:年齢の教示(1点):自分の実年齢を正確に言えるか(2年までの誤差は正解)。
  • 第2問:日時の見当識(計4点):年、月、日、曜日を正確に把握しているか(各1点)。
  • 第3問:場所の見当識(計2点):自分が今いる場所を把握しているか(自発的に言えれば2点、ヒントで正解なら1点)。
  • 第4問:3つの言葉の即時記銘(計3点):無関係な3つの単語(例:桜、猫、電車)を復唱できるか。
  • 第5問:計算問題(計2点):100から7を順に引いていく計算(100-7、93-7)。作業記憶と集中力を測定。
  • 第6問:数字の逆唱(計2点):3桁(例:6-8-2)、4桁(例:3-5-2-9)の数字を逆から言えるか。
  • 第7問:3つの言葉の遅延再生(計6点):第4問で覚えた3つの言葉を時間を置いて思い出せるか(自発想起で各2点、ヒント付きで各1点)。
  • 第8問:5つの物品記憶(計5点):目の前に提示された5つの日用品を隠し、何があったかを当てる。
  • 第9問:言語の流暢性(計5点):「知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください」という設問。

この中で特に注目されるのが、第9問の「野菜の名前」を答える語想起テストです。制限時間(約1分間)の間に野菜の名前を挙げてもらい、5個で1点、6個で2点、7個で3点、8個で4点、10個以上で満点の5点という採点方法をとります。

この設問は、単なる知識の有無ではなく、脳の前頭葉機能(意味記憶の検索能力とワーキングメモリのスムーズさ)をダイレクトに測定する設計です。初期のアルツハイマー型認知症では、言葉の引き出し(意味ネットワーク)が障害されるため、日常生活で料理をしていても野菜の名前が4個未満しか出てこないといった顕著な特徴が現れます。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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