鶏むね肉低温調理の罠!パサつき生焼けを防ぐ黄金温度とプロの技
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低温調理において最も警戒すべき病原菌がカンピロバクターおよびサルモネラ属菌です。特にカンピロバクターは市販の鶏肉から極めて高い確率で検出され、微量(数百個程度)の菌数でも激しい腹痛、下痢、発熱を引き起こし、重篤な場合には神経疾患であるギラン・バレー症候群を発症する危険性があります。
厚生労働省が定める食肉の加熱殺菌基準では、「中心温度75度で1分間以上、またはこれと同等以上の加熱殺菌」が義務付けられています。この「同等以上の加熱」とは、科学的に病原菌を死滅させる致死効力(F値)を算出したものであり、具体的には以下の条件を満たす必要があります。
ここで最大の落とし穴となるのが、「お湯の温度」と「肉の中心温度(芯温)」のタイムラグです。水温が63度であっても、冷蔵庫から取り出した冷たい鶏肉を投入した場合、肉の中心が63度に到達するまでに30〜45分以上の時間を要します。したがって、調理器具のタイマーをセットする際は「芯温到達までの時間+基準保持時間」を合算しなければ、内部は菌が生存する危険域に放置されることになります。