治らない背中や胸のブツブツ!ニキビとマラセチア毛包炎の見分け方
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「毎日丁寧にケアしているのに、なぜかブツブツが治らない」という場合、その治療薬そのものが根本的な見当違いを起こしているケースが少なくありません。最大の盲点は、アクネ菌とマラセチア菌の違いという生物学的な分類にあります。
一般的なニキビの引き金となるアクネ菌(Cutibacterium acnes)は「細菌(バクテリア)」に分類されます。そのため、皮膚科で処方されるクリンダマイシンやナジフロキサシンといった抗生物質外用薬、あるいは市販の殺菌成分配合のニキビ薬は、この細菌の細胞壁やタンパク質合成を阻害して増殖を食い止める仕組みです。
一方、マラセチア毛包炎の元凶であるマラセチア菌(Malassezia)は、細菌ではなく酵母様真菌、つまり「カビ(真菌)」の仲間です。真菌は細菌よりも構造が高度な真核生物であり、細菌用の抗菌薬や殺菌薬をどれほど塗り重ねても全く効果がありません。それどころか、抗菌薬を連用することで皮膚表面の正常な細菌叢(皮膚マイクロバイオーム)が破壊され、競合相手を失ったマラセチア菌がさらに勢力を拡大する「菌交代現象」を引き起こし、かえって症状を悪化させる危険性すら孕んでいます。「ニキビ薬を塗るほどブツブツが増える」と感じたなら、それはまさに病原体がカビである決定的な証拠といえます。