抗生剤と抗菌薬の違いを徹底解剖!風邪に効かない理由と耐性菌リスク

抗生剤と抗菌薬の違いを徹底解剖!風邪に効かない理由と耐性菌リスクの注目されている理由をコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。

「熱とのどの痛みで受診したのに、解熱鎮痛薬とうがい薬しか出されなかった」「ヤブ医者なんじゃないか」。ネットの口コミや知恵袋には、このような医療機関への不満が書き込まれるケースが後を絶ちません。かつて昭和から平成初期の日本では、風邪で受診した患者に対して「念のため」「二次感染の予防として」と称し、安易に抗生剤が処方される医療慣行が定着していました。その時代を経験した世代ほど、「強い薬を出してくれない=手抜き診療」と受け止めてしまう心理的ギャップが生じています。

しかし、抗生剤が処方されない理由は医師の怠慢ではなく、厚生労働省が主導する抗菌薬適正使用の最新ガイドラインに忠実に従っている証拠です。同手引きでは、急性気道感染症(いわゆる風邪)や軽症の急性下痢症に対して、抗菌薬の投与を行わないことを強く推奨しています。「念のための予防投与」に関しても、数多くの臨床試験によって「風邪をこじらせて肺炎になるのを防ぐ効果は認められない」ことがすでに科学的に証明されています。

地域医療の最前線に立つ総合診療医は、日々の葛藤を次のように明かします。

「『会社を休めないから一番強い抗生剤を打ってくれ』と詰め寄る患者さんを説得するのは、薬を1錠処方するよりも何倍もの時間とエネルギーを要します。しかし、医学的に不要な薬を出せば、副作用のリスクだけを患者に背負わせることになる。患者さんの希望を断り、丁寧に病態を説明することこそが、2026年の医療従事者に課された最大の責務なのです」

もちろん、全ての喉の痛みや発熱で抗菌薬が出ないわけではありません。A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)による咽頭炎や、激しい細菌性副鼻腔炎、百日咳など、明らかな細菌感染が迅速検査や培養検査で証明された場合には、ペニシリン系をはじめとする抗菌薬が的確に処方されます。医師が出さないのは、「効かない病気(ウイルス性疾患)」であることが診察で見極められたからに他なりません。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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