ダライ・ラマ14世の現在と後継者問題|90代を迎えた健康状態と転生の真相
ダライ・ラマ14世の現在と後継者問題|90代を迎えた健康状態と転生の真相の要点や背景を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。
ダライ・ラマ14世の後継者選びにおいて、最大の火種となっているのが中国政府(中国共産党)の動向です。無神論を掲げる中国共産党ですが、宗教管理令を盾に「歴代のダライ・ラマ転生は中央政府の承認と『金瓶掣籤(金の壺を使ったくじ引き儀式)』が必要である」と主張し、政府公認の後継者を擁立する構えを崩していません。
この対立の根底には、チベット仏教序列第2位の指導者であるパンチェン・ラマを巡る拉致・すり替え事件があります。1995年、ダライ・ラマ14世が当時6歳のゲドゥン・チューキ・ニャマ少年を「パンチェン・ラマ11世」として正式認定した直後、中国当局によって少年とその家族は連れ去られ、消息不明となりました。その後、中国政府は独自に別の少年をパンチェン・ラマ11世として仕立て上げました。
この先例があるため、ダライ・ラマ14世が遷化(逝去)した際には、チベット亡命政府側が認定する「真の後継者」と、中国政府が擁立する「政府公認の後継者」の2人が同時に並立し、チベット仏教界が分裂するのではないかという深刻な地政学的リスクが懸念されています。