絵本『すてきな三にんぐみ』結末と改心理由の真相|名作の魅力徹底解剖
絵本『すてきな三にんぐみ』結末と改心理由の真相|名作の魅力徹底解剖に関する主要なデータを分かりやすく解説いたします。
物語の舞台は、薄暗い夜道。黒いマントに身を包み、顔すら見えない3人の泥棒たちが現れるところから物語は幕を開けます。彼らはそれぞれ独特の武器を手に持ち、夜な夜な旅人や馬車を襲撃して金銀財宝を奪い取っていました。
泥棒たちの手口は極めて合理的かつ威圧的です。まず1人目が「ラッパ銃(Blunderbuss)」で馬の目を脅かして馬車を止め、2人目が「コショウ吹き」で御者や乗客の目をくらませて無力化し、3人目が「でっかい まさかり」で車輪や馬車の扉を叩き割るという見事な連携プレーを誇っていました。奪った財宝は、山奥の隠れ家にある高い洞窟へ次々と運び込まれ、山のように積み上げられていきます。
ある嵐の夜、彼らはいつものように豪奢な馬車を襲撃します。しかし、車内に乗っていたのは裕福な貴族ではなく、気むずかしい伯母さんの家へ引き取られる途中だった孤児の少女、ティファニーちゃんただ一人でした。金目のものが何一つない馬車の中で、ティファニーちゃんは恐れるどころか、黒ずくめの泥棒たちを「自分を迎えに来てくれた救世主」のように喜び、彼らのアジトへと連れて行かれます。
物語の決定的な転換点は、洞窟でティファニーちゃんが放った素朴な疑問でした。積み上がった金塊や宝石の山を目にした少女は、無邪気にこう尋ねます。
「まあ、これ、どうするの?」
この問いに、3人は言葉を失います。自分たちが何のために危険を冒して財宝を奪い続けてきたのか、使い道など一度も考えたことがなかったのです。我に返った泥棒たちは、集めた莫大な財宝を使い、世の中の身寄りのない子どもや捨て子たちをすべて集めて豪邸を買い与え、全員を育て上げることを決意します。
やがて子どもたちは立派に成長して結婚し、その屋敷の周りに自分たちの家を建て、ひとつの美しい村を作りました。結末では、村人たちが育ての親である3人の泥棒へ感謝を捧げるため、彼らの象徴だった高い黒帽子に似せた3本の赤い塔を建て、物語はあたたかな余韻を残して締めくくられます。