小児科でアレルギー検査をしてくれない理由とは?医師の本音と対処法
小児科でアレルギー検査をしてくれない理由とは?医師の本音と対処法に関する主要な事実を分かりやすくまとめました。詳細な解説をチェックしましょう。
医師が検査を強くためらう最大の医学的要因が、アレルギー血液検査における偽陽性(ぎようせい)リスクです。一般的なアレルギー血液検査(特異的IgE抗体検査)は、血中に含まれる特定の物質に対する抗体の量を測るものですが、「数値が高い=その食べ物を食べたらアレルギー症状が出る」という単純な等式は成り立ちません。
抗体が存在して陽性反応が出ているにもかかわらず、実際に口にしても全くアレルギー症状が出ない状態を「感作(かんさ)」と呼びます。乳幼児期は特にこの感作が起きやすく、血液検査で陽性反応が出た子どものうち、実際に食べて発症する割合は50%以下にとどまることも珍しくありません。もし事前に検査をして「卵陽性」「小麦陽性」という結果が出た場合、多くの親は恐怖心から「食べさせない」という選択を下します。その結果、本来は安全に食べられたはずの必須栄養素を長期間にわたって不必要に完全除去してしまい、子どもの成長障害や栄養失調を招く危険が生じるのです。
加えて、0歳児や1歳児からの採血は大人と異なり、何人もの看護師が体を押さえつけ、細く見えにくい血管を探して注射針を刺すという過酷な処置を伴います。医学的妥当性が極めて薄いにもかかわらず、我が子に強い痛みと恐怖を与えるリスクを天秤にかけた時、小児科医が「今は検査をするべきではない」と判断するのは当然の配慮と言えます。