麦焼酎「一番札」はまずい?噂の真相と販売中止説の背景を徹底検証
麦焼酎「一番札」はまずい?噂の真相と販売中止説の背景を徹底検証についての最新情報をお届けします。
一番札のバックボーンを語る上で欠かせないのが、製造元であるニッカウヰスキーの存在です。販売元はアサヒビールですが、製造・蒸留工程はグループ傘下のニッカウヰスキー門司工場などが深く関わっており、洋酒造りで培われた高度なバイオテクノロジーと蒸留技術が惜しみなく注ぎ込まれています。
最大の特徴は、一般的な焼酎造りに使われる焼酎酵母ではなく、ニッカが保有する数千種のストックから厳選された独自の「ウイスキー酵母」を使用している点です。この酵母の発酵によって、青リンゴや洋梨を思わせる華やかな吟醸香、すなわちエステル香が豊富に生成されます。低温でじっくり発酵させたもろみを減圧蒸留で優しく気化させることで、原料由来の重たい油分を残さず、透明感のあるフルーティーな原酒へと仕上げられます。
取材に応じた酒類製造関係者は次のように解説します。「ウイスキーのモルト原酒を仕込む際の知見を大麦焼酎へと応用した設計であり、極めてスマートな酒質設計が施されている。洋酒由来の技術が麦のクリアな旨みと融和しており、香りの立ち上がり方は国内の単式蒸留焼酎の中でも群を抜いてモダンである」。この製法に対する理解の有無が、評価を「芳醇ですっきり旨い」と捉えるか、「不自然でまずい」と退けるかの分水嶺となっています。