胃カメラで「綺麗な胃」と言われたら?胃痛の真相とがん見落としリスク
胃カメラで「綺麗な胃」と言われたら?胃痛の真相とがん見落としリスクについての真相をお届けします。
内視鏡モニターに映し出される正常な胃粘膜は、全体が均一なサーモンピンク色に輝き、適度な光沢としなやかなヒダを持っています。消化管専門医が「綺麗な胃」と表現するとき、その最大の医学的根拠はヘリコバクター・ピロリ菌の未感染にあります。
ピロリ菌に感染した胃粘膜は、慢性的な炎症によって粘膜が薄くなる「萎縮性胃炎」を起こし、血管が透けて見えたり、鳥肌のような凹凸(鳥肌胃炎)が生じたりします。一方、ピロリ菌に一度も感染したことがない胃では萎縮が一切なく、胃底腺と呼ばれる正常な分泌腺がしっかりと保たれています。胃カメラの鮮明な画像で見ると、粘膜の表面に規則正しい微細な網目模様(RAC:集合細静脈の規則的配列)が確認でき、これが医師にとって「胃がんリスクが極めて低い証拠」となるのです。