統合失調症とドーパミンの謎を解明!脳内で何が?最新治療と薬の真実
統合失調症とドーパミンの謎を解明!脳内で何が?最新治療と薬の真実について押さえておきたい 事実を厳選して解説いたします。
統合失調症の症状は、大きく「陽性症状」と「陰性症状」の2つに分類されます。これらは脳内の異なる部位におけるドーパミンの働きの違いによって引き起こされます。
脳の中脳辺縁系と呼ばれる領域でドーパミンが過剰に放出されると、陽性症状である幻聴や妄想が噴出します。「誰かが悪口を言っている」とリアルに聞こえたり、「警察に追われている」と確信したりするのは、過剰なドーパミンによって脳内の警告アラームが誤作動し続けている状態にほかなりません。
一方、中脳皮質系と呼ばれる前頭葉へ向かう経路では、逆にドーパミンの働きが低下することが分かっています。その結果として現れるのが、陰性症状である意欲低下や感情の平板化、人との交流を避ける引きこもり状態です。「やる気が出ない」「他人に興味が持てない」という状態は、単なる性格の変化ではなく、前頭葉の機能低下という器質的な問題に起因しています。
ここで気になるのが、気分を安定させる「セロトニン」との関わりです。セロトニンとドーパミンの違いを整理すると、ドーパミンが「行動への動機づけや興奮」を司るアクセルの役割を持つのに対し、セロトニンは「感情の波を整え、ドーパミンの暴走を抑える」調律役を果たします。統合失調症では、この両者のバランスが崩れることで、思考や感情の統制が著しく困難になります。