猫の耳ダニ見分け方|黒い耳垢の正体と放置厳禁の理由【獣医師監修】
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猫の耳のトラブルは、ミミヒゼンダニだけが原因とは限りません。真菌(マラセチア)の異常増殖やブドウ球菌などの細菌感染による外耳炎でも、黒や濃い茶色の耳垢が出ることがあります。適切な初動を取るために、それぞれの特徴と臨床データを比較表にまとめました。
項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価耳ダニ感染症(耳疥癬)黒褐色〜真っ黒、乾燥したコーヒーかす状。顕微鏡下でダニ・卵の確認率90%以上。痒みレベル:極めて重度(激しい首振り・自傷)保護猫や子猫に多発。極めて感染力が高く、即座の隔離と駆虫薬投与が必須。マラセチア性外耳炎濃い茶色〜黒褐色、湿り気がありベタつく。独特の発酵臭・油臭が強い。痒みレベル:中等度〜重度(頭を傾ける等)耳ダニの二次感染として併発する例が約40〜50%。抗真菌点耳薬での治療が中心。細菌性外耳炎黄色〜黄緑色の膿状、ドロドロしている。腐敗臭や強い悪臭を放つ。痒みレベル:中等度(痛みを伴い触られるのを嫌がる)掻き壊した傷口からの感染が多い。抗生剤投与と耳道洗浄が治療の軸。生理的な正常耳垢淡黄色〜薄い茶色、薄い膜状またはごく少量。ほぼ無臭。痒みレベル:なし(たまに毛繕いする程度)自浄作用があるため過剰な掃除は不要。月1回の目視チェックで十分。
ここで極めて注意すべきは、「耳ダニ症とマラセチア外耳炎の合併」です。ダニが耳道を傷つけて炎症を起こすと、皮膚の常在菌であるマラセチア酵母菌が一気に異常増殖し、乾いた黒い耳垢からドロリとした悪臭を放つ耳垢へと性状が変化します。肉眼だけで「外耳炎用の点耳薬」を自己判断で投与しても、根本原因であるミミヒゼンダニを駆除しない限り病態は泥沼化します。