丸善丸の内本店の魅力と真相|オアゾ直結の巨艦書店が愛される理由
丸善丸の内本店の魅力と真相|オアゾ直結の巨艦書店が愛される理由の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。
丸善丸の内本店を語るうえで避けて通れないのが、4階に居を構える「エムシーカフェ(M&C Cafe)」の名物「早矢仕ライス」です。飲食フロアではない書店の最奥にありながら、平日昼時にはビジネスランチを求める人々、週末には遠方からの観光客で行列が途切れません。
一般に「ハヤシライス」の語源には諸説存在しますが、丸善公式の社史および近代食文化の研究資料によると、早矢仕ライス発祥の真相は丸善の創業者である早矢仕有的(はやし・ゆうてき)医師に端を発します。幕末から明治初期、有的が仲間たちに振る舞った「肉と野菜を煮込み、ご飯にかけた料理」が評判を呼び、やがて「早矢仕さんのご飯」から「ハヤシライス」と呼ばれるようになったという経緯が最も有力な定説です。
エムシーカフェで提供される「元祖早矢仕ライス」は、数日間じっくりと炒めたタマネギの甘みと上質な牛肉、そして深いコクを持つ濃厚なデミグラスソースが絶妙な調和を見せる逸品です。昭和・平成の時代を経てなお守り継がれるその味わいは、現代的な洋食の枠組み組みを超えたノスタルジーと品格を感じさせます。
カフェの店内からは、大きなガラス窓越しに東京駅を行き交う在来線や新幹線を真上から見下ろすことができます。手に入れたばかりの書物の頁をめくりながら、元祖の味に舌鼓を打ち、列車の往来を眺める――これこそが、他では決して味わえない丸善丸の内本店ならではの文化的贅沢です。