Prcとはどこの国?洋服タグの表記理由と中国製との違いを追う

Prcとはどこの国?洋服タグの表記理由と中国製との違いを追うとはどのようなものなのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

すでに世界中に浸透していた「MADE IN CHINA」の表記を、なぜ一部の企業は「PRC」に変えたのでしょうか。アパレルメーカーの開発担当者や貿易商社の関係者への取材から、3つの明確な力学が浮かび上がってきます。

1. 「カントリー・オブ・オリジン効果」による購買忌避の回避

マーケティング心理学には、原産国のイメージが製品の知覚品質を左右する「カントリー・オブ・オリジン効果(原産国効果)」という概念が存在します。日本を含む多くの先進国市場において、「MADE IN CHINA」の表記は長年にわたり「低価格」「粗悪」「模倣品」といったステレオタイプと結びつけられてきました。

大手アパレルOEM企業の生産管理責任者は、オフレコを条件にこう証言しています。「同一の縫製ライン、同一の検品基準で作られたワンピースであっても、タグに『MADE IN CHINA』と印字されているだけで、店頭で手に取った顧客が棚に戻してしまうケースが多発した。そこで『MADE IN PRC』と表記することで、消費者の瞬間的な拒絶反応を和らげる狙いがあったことは否定できない」。

2. グローバル共通タグ(多言語表記)の集約とコスト削減

世界数十カ国へ同一商品を同時にデリバリーするグローバルSPAブランドでは、仕向け地ごとにタグを付け替える作業が莫大な物流コストとなります。ヨーロッパ市場では公用語の都合上、フランス語(R.P.C.)やスペイン語など複数の表記が混在します。

英語圏・欧州圏の双方で外交的・通商的に広く通用する公式呼称「PRC」を採用すれば、1枚の共通洗濯ネームで世界中に流通させることが可能になります。資材コストの削減とサプライチェーンの合理化という、極めて実務的な要請が背景にあります。

3. 越境ECの台頭と検索フィルター対策

Amazonや楽天市場、SHEIN、Temuなどのオンライン通販プラットフォームにおいて、一部の消費者は検索ワード除外機能などを駆使して中国製品を避けようと試みます。出品者側が商品スペック欄の原産国表示に「PRC」と記載することで、アルゴリズムによる除外フィルターをすり抜け、閲覧数(インプレッション)を維持する戦術として悪用される側面も指摘されています。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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