赤と青で価格が3倍違う?ナマコ格差の正体とプロの目利き法
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日本料理の世界において、歯ごたえこそが正義とされる場面は多い。特にナマコ酢のように生の食感を楽しむ料理では、赤ナマコのコリコリとした力強い咀嚼感が圧倒的に重宝される。京都や大阪の老舗料亭で「ナマコ」といえば、無条件で赤を指すのが暗黙の了解だ。関西での猛烈な需要が相場を押し上げ、赤ナマコには青ナマコの数倍というプレミアム価格が定着した。
一方、関東以北では伝統的に青ナマコの柔らかな口当たりも広く親しまれてきた。しかし水産業全体を俯瞰すると、外洋の険しい岩場で漁獲される赤ナマコは漁師にとっても命がけの収穫であり、内湾で底引き網などにより効率よく獲れる青ナマコに比べて漁獲量が限定的にならざるを得ない。資源管理を厳格化する水産庁の規制枠組みのなかで、希少性と食感信仰が結びつき、埋めがたい価格格差が維持されているのだ。